- 「この場面、どの括弧を使うのが正解かな?」
- 「二重鉤括弧(かぎかっこ)を使いたいけど、順番が決まっているの?」
- 「メールの件名で目立たせたいときは、どの括弧が適切?」
文章を書くとき、私たちは無意識に括弧(かっこ)を使っています。しかし、その使い分けには「明確なルール」と「暗黙のマナー」が存在します。
括弧の使い方が不適切だと、どんなに素晴らしい内容でも「読みにくい」「素人っぽい」という印象を与えてしまいます。特に論文や公用文、ビジネス文書では、1つのミスが信頼性を損なう要因になることもあります。
この記事では、日常的に使う鉤括弧(かぎかっこ)から、論文での専門的な角括弧(かくかっこ)、そして検索需要の高い二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ)まで、日本語における括弧のすべてを徹底解説します。この記事を読めば、もう二度と括弧の使い分けで迷うことはありません。
「括弧(かっこ)」を学ぶ前に、「書けない」という悩みを根本から解決したい、体系的にWebライティングを学びたい方は、まずこちらの記事をご覧ください。
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括弧(かっこ)の種類と使い分け一覧表
まずは、この記事で紹介する主要な括弧を一覧にまとめました。今の自分に必要なものを確認してみてください。
| 括弧 | 名称(読み方) | 主な用途・利用シーン |
| 「 」 | 鉤括弧(かぎかっこ) | 会話文・引用、語句の強調 |
| 『 』 | 二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ) | 書名・作品名、引用の中の引用 |
| ( ) | 丸括弧(まるかっこ) | 注釈、補足、読み仮名、出典 |
| 【 】 | 隅付き括弧(すみつきかっこ) | 項目を示す、強調部分 |
| [ ] | 角括弧(かくかっこ) | 引用文の改変・補足、編集者の注釈、数学 |
| 〔 〕 | 亀甲括弧(きっこうかっこ) | 縦書きの補足、引用内の補足 |
| { } | 中括弧(なかかっこ) | 箇条書きのグループ化、数式、プログラミング |
| 〈 〉 | 山括弧(やまかっこ) | 引用元、見出し、メールでの強調 |
| 《 》 | 二重山括弧(にじゅうやまかっこ) | 強調、ルビの指定、特別な名称 |
「 」『 』( ):日常・ビジネスで最も使う3大括弧
まずは、私たちが毎日目にする「主要3大括弧」の深掘りです。ここをマスターするだけで、あなたの文章のクオリティーは劇的に向上します。
「 」鉤括弧(かぎかっこ):日本語の基本
鉤括弧「 」は日本語で最も頻繁に使われます。主な役割は大きく分けて2つあります。
① 会話文・引用
会話文だけでなく、ビジネスシーンでも相手の発言を引用する際に使われます。
- 例:心の中で「日本は最高だ」と思った。
- 例:ディレクターが「明日のWeb会議、準備は大丈夫?」と聞いてきた。
② 特定の語句の強調
文章の中で、あえて特定の単語を際立たせたいときに使います。
- 例:彼が話す「自由」には、責任という重みが欠けている。
- 例:今回のライティングのキーワードは「SEO」です。
最も読者が迷うのが、「閉じ括弧の前に句点(。)を打つかどうか」です。
- 公用文・教科書ルール(文末):「そうですか」と言った。
※括弧内が文であっても、閉じ括弧の前に句点は打ちません。これが現在の「正解」です。 - 例外的なケース(文としての独立性が高い場合):「そうですか。」。そう言って彼は立ち去った。
※文学的な表現や、あえて余韻を残したい場合には打たれることがあります。
しかし、ブログや実用文では「打たない」のが主流です。
『 』二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ):格を高める表現
二重鉤括弧『 』は、特別な意味を持たせたいときに使います。
① 書籍・雑誌・新聞・作品名を示す
本、雑誌、新聞、映画、音楽の曲名などは、原則として、『 』二重鉤括弧で囲みます。
- 例:古賀史健の『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んだ。
- 例:最新映画『スラムダンク』が公開された。
※逆に、本の中の「章名」や「記事タイトル」は「 」で囲むのが一般的です。
② 引用の中での引用(入れ子構造)
誰かの発言の中に、さらに別の誰かの発言を組み込みたい場合に使います。
- 例:「ディレクターが『進捗はどう?』と聞いてきた」
( )丸括弧(まるかっこ):情報の補助
丸括弧( )は文章の本筋を邪魔せずに、読者の理解を助ける情報を付け足す際に重宝します。
① 注釈・読み仮名
- 例:括弧(かっこ)
- 例:難読(なんどく)漢字
② データの補足
- 例:夏目漱石は明治末期から大正初期(1867年 – 1916年)にかけて活躍した。
- 例:Webライターの売上は前年比で10%(約10万円)増加となった。
【 】[ ]〔 〕{ }〈 〉:特定の場面で役立つ「専門的」な括弧
出番は多くありませんが、適切に使うと「情報の整理」が格段に上手くなります。
【 】隅付き括弧(すみつきかっこ)
隅付き括弧【 】は、特に目立たせたい部分に使います。重要なキーワードやターゲット、メリットを強調し内容を一目で伝える効果があります。
- ブログ記事タイトル:【初心者必見】Webライターの始め方
[ ]角括弧(かくかっこ)
角括弧[ ]は、主に元の文章に「外部の人間(筆者や編集者)」が手を加える時に使います。
- 引用文の改変:「彼[佐藤氏]の意見は妥当だ」
※元の文章では「彼」だった部分を、読者がわかるように補足しています。 - 辞書の定義:[名]、[動]など、品詞を示す際によく見られます。
〔 〕亀甲括弧(きっこうかっこ)
亀甲括弧〔 〕は、亀の甲羅に似ていることから呼ばれる括弧です。主に縦書きの文章で丸括弧の代わりに使われ、強調や補足を入れる際に使われます。
縦書きの書籍や公用文、法令文、辞書の語源表示など、専門的でフォーマルな場面で使われる格式高い括弧です。

{ }中括弧(なかかっこ)
中括弧{ }は、日常生活ではあまり見かけませんが、箇条書きのまとめや数学で使われます。
- グループ化:旬の野菜 { キャベツ、アスパラ、新玉ねぎ }
- プログラミング:JavaScriptやC言語などのプログラミングにおいて、処理のひとかたまり(ブロック)を示すために必須の記号です。
〈 〉山括弧(やまかっこ)
山括弧〈 〉は、視覚的に非常に目立つため、Web上での「アイキャッチ」として多用されます。
- メールの件名:〈重要〉明日のミーティング会場変更のお知らせ
- 見出しの装飾:〈第1章〉基本のルール
- 引用元の明示:「智に働けば角が立つ」〈夏目漱石『草枕』より〉
《 》二重山括弧(にじゅうやまかっこ)
二重山括弧《 》は、括弧内の言葉を強調する場合に使われます。Webサイト・メールの目立たせたいラベル、電子書籍のルビ(読み仮名)指定に使われます。視覚的インパクトが強く、特別な名称や限定情報を際立たせるのに効果的です。
- 強い強調(ラベル)の例 :《期間限定》最大50%オフキャンペーン実施中
- 特定の役割・定義の例 :本規約における《利用者》の定義を以下に定める。
論文・公用文における括弧の「厳格な」ルール
ここがこの記事の「専門性」を担保するセクションです。「論文 括弧 使い方」で検索する方が最も求めている、アカデミックなルールを解説します。
① 論文での「入れ子」の優先順位
日本語論文と数学、あるいは英語論文ではルールが異なります。ここを間違えると、査読者や教授に「基本ができていない」と判断されるリスクがあります。
- 日本語の文章表現:基本は 「 … 『 … 』 … 」 です。
- 数学的な優先順位(国際標準):数学の式では { [ ( ) ] } の順、つまり内側から「丸・角・波」の順で使うのがISO(国際標準化機構)の規定です。
② 引用文献の表記(最も間違いやすいポイント)
論文において、引用元の著者や発行年を示す際は( )を使いますが、その後の句点(。)の位置には「鉄則」があります。
- 文末に引用を入れる場合:「〜である(田中, 2024)。」括弧を文の一部とみなし、句点は括弧の外に打ちます。
- 独立した引用(ブロック引用)の場合:長い文章を引用し、改行して配置する場合は、文末に句点を打った後に、出典を記載することもあります。
③ 全角と半角の使い分け
- 日本語の文章中:原則として「全角」の( )を使います。
- 英語の文章・数式中:原則として「半角」の ( ) を使います。
- 注意点:Wordなどの自動整形機能で、勝手に半角に変わってしまうことがあります。日本語の文章内に半角の括弧が混ざると、文字の間隔が詰まりすぎてしまい、視覚的なバランス(文字詰め)が崩れるため、Webライターであるあなたは必ず修正しましょう。
デジタル時代のSEO・SNSにおける括弧活用術
現代のライティングでは、正しいルール以上に「ユーザーにクリックさせる、読ませる」ための括弧の使い方が重要視されます。
① SEOタイトルでの活用
検索結果の画面で、あなたの記事をクリックさせるために、以下のような括弧の使い方が有効です。
- 【 】(隅付き括弧):最も目立ちます。
- 例:【2026年最新】括弧の使い方完全ガイド
- ( )(丸括弧):付加価値を伝えます。
- 例:括弧の使い方(図解あり・論文対応)
- 例:括弧の使い方(図解あり・論文対応)
② SNS(X/Twitter、Instagram)での役割
スマホの狭い画面では、長い文章は読まれません。
- 〈 〉や《 》を使って、投稿の「トピック」を先頭に持ってくることで、スクロールする指を止めさせることができます。
- 例:〈拡散希望〉、〈本日締切〉
文章が読みにくくなる!括弧のNGマナー5選
どんなに良い内容でも、以下の「使い方のNG」「マナー違反」があると文章が読みづらくなり読者に混乱を与えます。
① 括弧の「閉じ忘れ」
括弧の「閉じ忘れ」は「開けたドアを閉めない」のと同じです。特に長い補足説明を( )で書いていると、最後を閉じ忘れるミスが多発します。
文章を執筆した後の推敲では「括弧は適切か?」を必ずチェックしましょう。
※推敲:文章を何度も練り直すこと
② 1文の中に括弧を3つ以上入れる(過剰な補足)
1文の中に括弧を3つ以上入れると、文章が読みにくくなります。例えば極端ですが「彼は昨日(午後3時頃)、渋谷駅前(ハチ公前)で友達(ライター仲間)と待ち合わせした。」
これでは、括弧が多すぎて読む気が無くなります。
括弧はあくまで「おまけの情報」です。おまけが多すぎる文章は、主語と述語の関係を曖昧にし、読者に混乱を与えます。補足が長くなる場合は、「括弧を減らして文章をシンプルに書き直す」か「文章を二分割する」のが鉄則です。
③ 意味のない「全角・半角」の混在
「(株) 〇〇商事」と「(株) △△産業」が同じ記事内に混在していると、それだけで「適当に書かれた記事だな」と判断されます。特にビジネス文書では、どちらかに統一しましょう。
④ 入れ子構造の「種類」の間違い
「 「 〜 「 〜 」 〜 」 」のように、同じ種類の括弧を重ねてはいけません。
必ず「 「 〜 『 〜 』 〜 」 」のように、種類を変えて「階層」を明確にします。
⑤ 句読点との「二重使用」
「〜と言った。(「はい」)」
文末に句点を打った直後にカッコを開始するのは、不自然な空白を生みます。
「〜と言った。「はい」。」とするか、文脈に応じて整理しましょう。
まとめ:目的に合わせた「括弧」の選び方
括弧は、文章に「奥行き」と「リズム」を与える便利なツールです。
- 日常・ビジネス:迷ったら「 」と( )をベースにし、作品名には『 』を使う。
- Web記事・メール:【 】や〈 〉を使い、視覚的なアクセントを作る。
- 論文・学術:分野ごとのルール(句点の位置や全角半角、数学的順序)を優先する。
たかが括弧、されど括弧。これらのルールを意識するだけで、あなたの文章の信頼性は驚くほど向上します。この記事をブックマークして、迷った時の「辞書」として活用してください。
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