- 句読点の使い方にルールはあるの?
- 句読点によってそんなに文章が変わるの?
- 句読点の適切な使い方を知りたい!
- 句点と読点の違いを知りたい!

現在会社に勤めながら副業でWebライターをしています。会社では雑誌の編集を担当しており原稿を依頼する側ですが、自宅ではWebライターとして仕事を受けています。
この記事『句読点の使い方で文章が劇的に変わる!ライティングの基本ルール』を実践すれば、初心者でも句読点の適切な使い方が分かりますよ!
文章の読みやすさを左右するのは、単語や文法だけではありません。句読点の使い方ひとつで、読みやすさが大きく変わります。
特にWebライティングでは、読者が文章を読みやすくするため、適切な句読点の配置が重要です。そうは言ってもどこで句読点を打っていいか分からない、という方もいるのではないでしょうか?
今回は、Webライターが押さえておくべき句読点の基本ルールを解説します。じっくりご覧ください。
句読点とは?文章の読みやすさを左右する重要な要素

句読点とは何ですか?

句点が「。」で、読点は「、」で合わせて句読点です。
句読点(くとうてん)とは、文章の区切りを明確にし、読みやすさを向上させる重要な要素です。具体的には、句点(くてん)「。」と読点(とうてん)「、」の二つがあります。
句点「。」は文章の末尾に使われ、読点は「、」は文中で使われます。句点と読点でそれぞれの役割があり、正しく理解することが重要です。
句読点 | 役 割 |
---|---|
句点(くてん) 「。」 | ①文章の終わりを示す ⇒ 話が一段落したことを知らせます。 ②読者に休息を与える ⇒ 一文ずつ区切ることで読みやすくなります。 |
読点(とうてん) 「、」 | ①意味のまとまりを区切る ⇒ 息継ぎのようなものです。 ②誤解を防ぐ ⇒ 読点を打つことで文章の意味を伝えられます。 ③リズムを整える ⇒ 読みやすいリズムを作ってくれます。 |
句点「。」の適切な使い方と基本ルール
はじめに、句点「。」の適切な使い方と基本ルールを解説します。
特にWebライティングでは、一文が長すぎると読みにくくなるため、適切な位置で句点を使いましょう。
1~5の順で解説しますのでご覧ください!
- 一文あたりの「文字数」と句点の位置
- 「一文一義」を意識して句点を配置
- 句点を入れすぎない
- 間違いやすい句点の使い方
- Webライティングにおける句点の使い方!
一文あたりの「文字数」と句点の位置
句点「。」は文章の終わりを示し、読者に一息つくタイミング・休息を与えます。
それでは、一文あたりの文字数は何文字にしたいいのでしょうか?
一文の文字数は、多くても約60文字を原則としましょう。約60文字以内に1回句点が入ることになります。
もし60文字を超えるような文章であれば、以下のように、二つの文章に分けることを検討しましょう!
【NG例】
昨日、会社の昼休みにランチに出かけましたが、目当ての店が混んでいたため別の店を探したものの、5軒回ってどこも満席だったので、結局あきらめてコンビニ弁当を買って戻りました。
△ 86文字
【良い例】
昨日、会社の昼休みにランチに出かけましたが、目当ての店が混んでいたため別の店を探しました。しかし、5軒回ってもどこも満席だったので、結局あきらめてコンビニ弁当を買って会社に戻りました。
○ 45文字 47文字
⇒ NG例では86文字だったものを二つに分割し、45文字、47文字に修正しました。
一文の長さは、長くとも60文字以内を原則にしましょう!原則であり、絶対ではありません。
「一文一義」を意識して句点を配置
句点の使い方ひとつで、読者にとって読みやすい文章になるかどうかが変わります。
「一文一義」(一つの文に一つの意味)を意識して句点を配置することで、より伝わりやすい文章ができあがります。
一文に複数の情報を詰め込むと、読者が混乱して分かりにくくなります。読者にとって分かりにくい文章の場合、サイトからの離脱につながります。
もし一文二義(一つの文に二つの意味)の場合には、以下のように、二つの文章に分けることを検討しましょう!
【NG例】
このセミナーは初心者にもとてもわかりやすく、実践的な内容も含まれていて、学びながら実践できるのが特徴です。
△ 一文二義
【良い例】
このセミナーは初心者にもとてもわかりやすい内容です。実践的な情報も含まれており、学びながら実践できるのが特徴です。
○ 一文一義
⇒ 文章を分けることで、一文ごとに一つの主題(文章が何を述べているか示すもの)を持たせ、読みやすくしました。
【NG例】も内容的に間違いではありません。「一文一義」を意識して分割すると、伝えたいことが整理されてより伝わりやすくなります。
「一文一義」を意識して句点を配置しましょう!
句点を入れすぎない
文章は「60文字以内」で「一文一義」を意識するあまり、句点を多用しすぎても良くありません。
逆に文章が途切れすぎてしまい、不自然で読者にとって読みづらくなってしまいます。
【NG例】
この映画は面白い。とても感動した。ストーリーが良い。映像も綺麗だった。おすすめしたい。
【良い例】
この映画はとても面白く、感動的でした。ストーリーが良く、映像も綺麗だったのでおすすめです。
⇒ 短すぎる文を繋げてリズムよくします。句点の代わりに読点を使って、適度な長さに調整しました。
間違いやすい句点の使い方
句点の位置を間違って打っていることがあります。間違い例を解説します。
原則、かぎかっこの中に句点は打たない
【NG例】
彼は「Webライターになりたい。」と言った。
【良い例】
彼は「Webライターになりたい」と言った。
⇒ 原則、かぎかっこの中の文章に句点は打ちません。
※かぎかっこ「」は文章の中で、「発言」「引用」「強調」する際に使います。
かぎかっこの中に更にかっこを使う場合は、二重かぎかっこ『』を使いましょう。
かぎかっこ内に二つの文章がある場合、一文目の文末にのみ句点
かぎかっこ内に文章が一つだけとは限りません。もし二つ以上の文章がある場合は、一文目の文末に句点を打ち、二文目には句点を打ちません。
【NG例】
彼は「Webライターになりたい。稼ぎたい。」と言った。
【良い例】
彼は「Webライターになりたい。稼ぎたい」と言った。
主語のあと述語が省略されてかぎかっこの文章、更に文章が続くときは句点を打つ
主語のあと述語が省略され、かぎかっこの文章、その後更に文章が続くときはかぎかっこの後ろに句点を打ちます。
【NG例】
友達が「あなたならWebライターになれる」その一言で、やる気がでた。
【良い例】
友達が「あなたならWebライターになれる」。その一言で、やる気がでた。
文末が「!」や「?」で終るときは句点を打たない
文章には「!」や「?」で終ることがあります。その場合には句点を打ちません。
【NG例】
私はWebライターになりたい!。
【良い例】
私はWebライターになりたい!
【NG例】
あなたはWebライターになりたいの?。
【良い例】
あなたはWebライターになりたいの?
丸かっこの中の文章には句点を打たない
丸かっこの中に文章を書く場合には、句点を打ちません。
【NG例】
(ライティングの本を読みましょう。)
【良い例】
(ライティングの本を読みましょう)
丸かっこが文末にある場合は句点を打つ
丸かっこ内の内容が、前の文章の部分的な注釈の場合には句点を打ちます。
【NG例】
彼はWebライター(ウェブサイト上の文章を書く人)
【良い例】
彼はWebライター(ウェブサイト上の文章を書く人)。
Webライティングにおいて読みやすくする句点の使い方!
Webライティングでは、サイトから読者の離脱を防ぐために「読みやすい文章」にする必要があります。
特にスマホでの見やすさを考慮して、以下の二つを意識しよう!
≫改行を意識しましょう(1~2文ごとに改行)
≫箇条書きを活用しましょう(長い説明はリスト化)
※三つ以上列挙する際には箇条書きを活用
【NG例】(スマホで読みづらい)
この商品は高品質で耐久性もあり、デザインも優れているため、多くのユーザーに支持されています。さらに、コストパフォーマンスも良く、初心者から上級者まで満足できる仕様になっています。
【良い例】(スマホで読みやすい)
この商品は多くのユーザーに支持されています。
・高品質で耐久性がある
・デザインが優れている
・コストパフォーマンスが良い
初心者から上級者まで満足できる仕様です。
読点(、)の適切な使い方と基本ルール

読点ってどこで打てばいいの?

読点には使い方のルールがあるので解説します!
読点(、)は文章の流れを整え、読者が読みやすくします。しかし読点を入れる位置によっては、意味が変わるので注意が必要です。
そのため読点は、適切な位置に入れることが大切です。本章では、読点の基本ルールや適切な配置方法について解説します。
1~10の順で解説しますのでご覧ください!
- 主語と述語の間に原則読点は打たない
- 長い主語の後には読点を打つ
- 文節の切れ目に読点を打つ
- 対等な語句を並べる場合には読点を打つ
- 読点を打ち過ぎない
- 目的語と動詞の間に読点を打たない
- 接続詞の後に必ず読点を打つ必要はない
- 逆説の接続詞・助詞の後には読点を打つ
- 修飾語と被修飾語の間に読点を打たない
- 引用する際「と」の前に読点を打つ
主語と述語の間に原則読点は打たない
修飾語の無い主語と述語の短い文章は、原則読点で区切らずに書きます。主語と述語の間に読点を打つと、文章が不自然になります。
【NG例】
彼は、書くことが好きです。
【良い例】
彼は書くことが好きです。
⇒ 修飾語の無い、主語と述語の文章は基本的に読点で区切らずに書きましょう。
長い主語の後には読点を打つ
長い主語の後には、主語・述語の関係をはっきりさせるため読点を打ちましょう。
【NG例】
最近サラリーマンにとても人気のある副業はWebライターです。
【良い例】
最近サラリーマンにとても人気のある副業は、Webライターです。
⇒ 長い修飾語を含む主語の後は読点を打ちましょう。
文節の切れ目に読点を打つ
文節の切れ目に読点を打つことは、ライティングの基本です。文節の切れ目を確認するには、音読することが重要です。
大きい声が出せない場合には、ボソボソとした声でも結構ですので、音読して文節の切れ目を確かめよう。
音読して息継ぎするところに読点を打ちますが、人によって入れる位置は変わるかもしてません。それは許容範囲です。
【NG例】
私は副業で稼ぐためにWebライターを目指して現在ライティングスキルを磨いています。
【良い例】
私は副業で稼ぐために、Webライターを目指して現在ライティングスキルを磨いています。
⇒ NG例も意味は通じますし、間違いではありません。ただ、少し読みにくく感じます。「副業で稼ぐために」と「Webライターを目指して」の間で息をつくために、読点を打つことで読みやすく改善されました。
対等な語句を並べる場合には読点を打つ
対等な語句を並べる場合には読点を打つことで、意味を理解しやすくなります。
【NG例】
サッカーテニスバスケットボールが好きです。
【良い例】
サッカー、テニス、バスケットボールが好きです。
⇒ 対等な語句は、カタカナだけではなく、漢字もひらがなも同じです。
読点を打ち過ぎない
短すぎる文に過剰に読点を入れると、読みにくくなるので注意しましょう!
【NG例】
私は、今日、友達と、飲みに、行きます。
【良い例】
私は今日、友達と飲みに行きます。
⇒ 今日と友達の間のみ読点を一つ打って、漢字の読み間違いを防ぎます。適切に読点を修正すると読みやすくなりましたね。
目的語と動詞の間に読点を打たない
文章の中で、目的語と動詞の間には読点を打たないようにしましょう。「目的語」とは動作の対象となる名詞(人・物・事)」のことです。
【NG例】
「私は記事を、書きました。」
【良い例】
「私は記事を書きました。」
⇒ 目的語「記事」と、動詞「書く」の間に読点を打つと、文章の流れも悪く不自然です。文章も短いので読点は不要です。
接続詞の後に必ず読点を打つ必要はない
Webライターの書籍でも意見が分かれますが、接続詞の後に必ず読点を打つ必要はありません。例えば「そして」「また」「なお」などの接続詞の直後に、必ず読点を打つ必要はありません。
【NG例】
そして、私はWebライターになりました。
【良い例】
そして私はWebライターになりました。
⇒ 文章の流れがスムーズなら、接続詞の直後に読点は不要な場合があります。
※そもそも接続詞がなくても意味が通じる場合は、削ることを検討しましょう。
具体的には「それで」「そして」「したがって」「なお」「また」などがあります。
逆説の接続詞・助詞の後には読点を打つ
逆説の接続詞・助詞の後には読点を打ちましょう。
逆説の接続詞は「しかし」「しかしながら」「ところが」「けれども」など、逆説の接続助詞は「が」があります。
【NG例】
Webライターは魅力的な職業です。しかし誰もが簡単に稼げるほど甘い職業ではありません。
【良い例】
Webライターは魅力的な職業です。しかし、誰もが簡単に稼げるほど甘い職業ではありません。
⇒ NG例でも意味は通じますし間違いではありません。「しかし」の後に読点を入れることで、文の切れ目がはっきりして、読みやすさが増します。
また「誰もが簡単に稼げるほど甘い職業ではありません」という部分を強調する効果もあります。
【NG例】
Webライターは魅力的な職業だがなるのは決して簡単ではない。
【良い例】
Webライターは魅力的な職業だが、なるのは決して簡単ではない。
⇒ 逆説の接続助詞の直後に読点を打ちましょう。
修飾語と被修飾語の間に読点を打たない
修飾語(形容詞・副詞など)とその説明を受ける被修飾語の間に読点を入れると、不自然な意味にとられることがあります。
※修飾語は、主語や述語、ほかの修飾語などを詳しく説明する単語です。
※被修飾語は、修飾語によって修飾される単語です。
【NG例】
この、美しい写真を見てください。
【良い例】
この美しい写真を見てください。
⇒ 修飾語と被修飾語は、なるべく切り離さないようにしましょう。
引用する際「と」の前に読点を打つ
他人の言葉を引用する際「と」の前に読点を打つと、引用した部分が明確になります。文法的には読点を打たなくてもまったく問題ありません。
【NG例】
Webライターは自分のスキルアップになると編集者が言いました。
【良い例】
Webライターは自分のスキルアップになる、と編集者が言いました。
⇒ 読点より左側は引用部分だと一目瞭然です。
まとめ
句読点の使い方ひとつで、文章の読みやすさが大きく変わります。句点は一文60文字を目安に配置し、読点は文節の区切りを意識して適切に打ちます。
句読点を適切に使えるようになれば、ライティングスキルも劇的に向上します。ここで解説した句読点のルールを理解し、読者にとってストレスのない文章作成を目指しましょう!